OPLLの維持期(生活期)リハビリ -1-(病院と実社会との乖離)

燕の雛たち Experiences
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 退院し、勤務を再開してから少し経った頃、やはり当初の想定より動けていないことが分かってきた。病院では後悔しないよう懸命にリハビリを行ってきたため、退院後も機能はさほど落ちること無く、日常生活や勤務に支障が出ることはないだろうと高を括っていた。甘かった…如何に病院という場所が快適であったかを自分の身体で証明することになってしまった。そう思い悩んでいたところに救いの神が現れた。
 地元の(社会福祉法人)介護支援事業所の紹介により、市内で民間ディサービスを展開している事業所があり、そこでリハビリ(維持期(生活期)リハビリテーション)を受けさせてもらえることになった。

 事前に施設見学をさせて貰ったのだが、正直言って「狭く、リハビリ専用器具が少ない」というイメージだった。勿論、リハビリの目的が違うので回復期専門病院と比較するべきではないのだが、これでどれだけのリハビリが出来るのだろうか、という不安が頭をよぎった。しかし、ネガティブな事を思ってばかりでは物事が進まないと思い、自身の勤務日以外である土曜日にお願いすることになったのだが、初日で私の心配は杞憂に終わった。

 当たり前のことなのかもしれないが、リハビリの施術内容は大病院のそれと比較しても遜色はない。むしろリハビリ専用器具が少ない分工夫が必要となっており、スタッフは見事にそれらの問題点を解決していた。
 そうなのだ、ここは生活を維持するためのリハビリ施設であって、社会復帰のためのリハビリ施設ではないのだから、日常生活の道具からかけ離れてはいけないのだ。改めて納得した次第である。