新着情報!…[4/3]「患者の日常(経験談)」より「OPLLの維持期(生活期)リハビリ -20- [2019年12月」を追加しました

絶望から復活へ(急性心筋梗塞編)

積乱雲 Consideration
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 2011年(平成23年)8月某日、急性心筋梗塞により緊急手術、入院。
 あれから(2025年1月現在で)急性心筋梗塞の発症後14年目となった。そして、今もこの投稿を書いているということは、それだけの気力・体力がまだ衰えていないということだ。
 結論を先に言えば、絶望から復活に至ったきっかけは「気持ちの切り替え」と「継続すること」に尽きる、と私は思っている。勿論、当初は「残念だ」とか「どうして?」とかを思わなかった訳ではない。しかし、それを引きずっていても何の解決にならないのだ。反省はしなければならないが後悔を引きずってはいけない。
 なお、心筋梗塞の発症に至った経緯については、トップメニュー「患者の日常(経験談)」の中の「MI(心筋梗塞)」をご覧いただきたい。

無念さと能天気の同居

 
 病院で「急性心筋梗塞」の診断を受けた当時は、自分はこの後どうなるのか、一生を酸素吸入器などの医療器械や薬に頼らなくてはいけない生活となるのか、また余命は長くないかもしれないなど不安ばかりが脳裏をよぎった。同時に、異動して間もない職場に大変な迷惑をかけてしまったことや、家族に余計な心配をかけてしまったことに申し訳ない気持ちで一杯だった。
 しかし、その絶望的な思いとは裏腹に(もう煙草は喫えないのか)という、この期に及んでまだ喫煙と縁を切れない自分がいた。勿論、医者からの強い忠告もあり煙草はその場でスッパリ止めたのだが、その後身体が復調するにつれ喫煙欲求に暫く悩まされることになる。
 このように、危機に直面しても早々に物事を楽天的に捉えてしまい、また諦めも早い性格のためか、こうなる前の準備や予防措置が疎かになってしまったのだろう。反面、悲観的になることも滅多にない(そうなっても一昼夜経てば殆ど吹っ切れている)ので精神的に病んだことは今までは無かった。
 しかし、起こってしまった事はやはり重大であるため、今後の身体のこと、家庭のこと、仕事のことなどについて最善の方法を見つけ出さなくてはいけなかった。

気付きの教え

 緊急手術を終え、同病院のICU(※1)・HCU(※2)統合室にあるベッドに横たわっていると家族全員が見舞いに来てくれた。術後でまだ頭の中がボンヤリしていたのだが、その時の父親の言葉は今も鮮明に覚えている。
 「気付きだぞ。色々思うことはあるかも知れないが、これを好機と捉え、今までの自分を省みて色々気付いて行けば良い。それが出来れば後は何も心配する必要はない。」
 慰めだったのか、叱咤激励だったのか、父親にはその時の真意を確認はしていない。既に他界しているので今となっては正確な意図は分からないのだが、おそらく気落ちしているであろう息子を気遣って、しかし、こうなった考えの甘さ・浅はかさを指摘するための言葉ではなかったのだろうか。「気付き」という言葉は、以降私から片時も離れることはなかった。

再度の無念さから復活への決意

 退院後真っ先に感じたことは、僅か2週間ほどの入院なのに体力の落ち込みが著しかったことだ。少し歩いただけで息が上がり、とてもじゃないがこの状態で職場復帰できるのか疑問だった。この時のショックは、病名の宣告を受けた時と同じくらいのもので、心臓に病を持つという事はこんなにも大変な事だったのだ・・・後悔先に立たず、である。
 しかし、ここで挫けては今回の事で迷惑をかけた方々に申し訳無いし、何よりも自分に負けてはならないという気持ちが湧いて出てきたことは、自身に発破をかける良いきっかけとなった。
 では何をすべきか。兎に角、生活習慣を改善しなければならないということは分かっている。問題は体力の復活だ。器械などに頼らず、いつでも身一つで気軽に出来て、体力の復活に応じて自身に掛ける負荷を調整できる事とは?・・・ウォーキングだ。

気付きによる発見

 そう気が付いた時に、これが「気付き」の一つなんだろうと妙に納得していた。それは、以前行ったことが問題なかったから今度も大丈夫だろうではなく、過去の出来事を総括して新しい道を探し出す。単に繰り返したりするのではなく必然性がそこには必要なのだ、と。
 気持ちの切り替え方においても、今までのように「まぁいいや」とか「何とかなるだろう」ではなく、自分を冷静に見つめ直し、少しでも前に進める努力を惜しまない様にしてこそ「気付いた」ことになるのだと、この時ほど強く思ったことはなかった。
 そして、気付いた大切なこと・良きことを今度は「継続」するという気付きに向けなくては何の意味も成さない。この後の結果はどうなったのか?「患者の日常(経験談)」の中の「MI(心筋梗塞)」をご覧いただきたい。

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※1 ICU:Intensive Care Unit/集中治療室…手術後の容態観察が必要な患者若しくは重篤な急性機能不全の患者のための治療室
※2 HCU:High Care Unit/高度治療室…大きな手術後で経過観察が必要となる患者若しくは重症化リスクがある患者のための治療室