
💬 筆者コメント
この記事では、私が退院後に経験した体力低下や仕事復帰の苦労、再発予防のために実践した運動・食事・ストレス対策について体験を交えながら紹介します。
急性心筋梗塞を発症し、緊急手術・入院を経て日常生活に戻った私に待ち受けていたのは、自分でも驚くほどの体力の落ち込みでした。
前の記事を読む👉
『①心筋梗塞の前兆チェック|初期症状と救急受診の目安を解説』
退院後の生活の変化
たった2週間、されど2週間。そんなに長くなかった入院期間にも関わらず、心臓という血液を送り出すポンプ機能が低下すると、ここまで体力が落ちるのかと驚かされました。
必要不可欠な運動
それは、ただ歩くだけのことなのに、なんと体力がいることなのでしょうか。
退院直後は少し歩いては休憩し、また少し歩いては立ち止まる。気持ちはもっと歩きたいのですが、体力の落ち込みが大きく、根性でどうにかなるというレベルではなかったのです。
しかし、休むことができる時間は限られています。そう、仕事に行かないとサラリーが貰えないんです。退院後の1週間ほどの休暇を利用して、体力回復のために全力を尽くしました。
そのころの苦労話はこちら👉
『心筋梗塞後のリハビリ|退院直後のウォーキングと禁煙の壁』

💬 筆者コメント
運動量や運動強度は病状によって異なるため、必ず主治医の指示に従ってください。
飲食で気をつけること
あとは食事です。これまで慣れてしまっていた濃い味付けから、退院後は塩分を控えめにし、できるだけ薄味に慣れるようにしました。そして、腹八分、アルコール類も控えて加糖飲料や栄養ドリンクも極力控えました。大切なワードは次の3つでした。
- 減塩
- 脂質を控える
- 体重管理(せめて今より増えないように)
でも、それでは余りにもきつかったので、1週間に1回の贅沢は良しとして、しかし、行き過ぎた飲食はしないように心がけました。
そう、やっと気が付いたのです。ストレスを紛らわすための食事やお酒は、身体にとって何の得にもならないということを。
仕事への復帰とストレス
職場へ復帰しても忙しさは変わりません。しかも、復帰できても直ぐに全力疾走できる訳ではありません。復帰後しばらくは体力の消耗がはげしく、帰宅したらグッタリしたまま暫く動けない状態でした。
「いかに早く体力を回復させるか。」 それが当時の私の最大の課題でした。
ですので、復帰後1週間は毎日2時間の休暇をもらい、早退後は自宅での体力回復につとめました。
帰宅後、少し休憩したあとは短時間ですがウォーキングに励みました。身体が運動を欲するようになるまで、スマホのアラーム機能を利用して毎日強制的にウォーキングを自分に課していたのです。単純な運動はよい気分転換にはなりました。
本当は早退できるような余裕はまったくありません――毎日、雨の様に降って来る問題に対処し、内部だけでなく他部署との調整など問題は山積していました。
そのような中で、ストレスがまた心臓への負担を増やすのではないかという心配が、余計にストレスになるというジレンマもありました。
運よく当時の職場では、上司や同僚、部下の方たちは皆気のいい人ばかりで、私がちょっと無理していると直ぐに「それ、私がやります」と言ってくれていたのは、とてもありがたかったです。
ストレスの解消(対処)法はあるのか?
ストレスの対処には、基本的に3つのRが大切だと言われています。
- レスト(Rest):休息、休憩、睡眠
- レクリエーション(Recreation):運動、旅行のような趣味娯楽や気晴らし
- リラックス(Relax):ストレッチ、音楽などのリラクセーション
この3つのRに順番はありません。自分が取り組みやすいと思うものを選択すればよいと思います。そして、これに「物事の受け止め方を変える」ことで、ネガティブ思考な自分の考え方に気付き、ストレスを拒否するのではなく、ストレスとうまく付き合うことが大切だそうです。
詳しくは厚生労働省「ストレスの対処ってどんなこと?」をご覧ください。
とはいえこれらを全てやろうとすると、それ自体がストレスになりかねません。
大切なことは、今自分にかかっているストレスの度合いが自ら判断できるのか、ということだと思います。
判断できれば自分で解決策を見つけられますし、難しい場合は医療機関やカウンセリングなど周囲の力を借りることも大切だと思います。
心も体も、「あれ?おかしいな?」と思ったらすぐ人に頼りましょう。
私のストレス解消(対処)法
私の場合、過去に楽器演奏が趣味だったこともあり、音楽を聴くことは心のリフレッシュにとても役に立ちました。
また、自然や景勝地などの綺麗な映像を観ることによって、視覚的な安らぎを得ることができましたし、健康になったらこんな場所へ旅行に行ってみたいという欲求も出てきて、リハビリ継続への励みにもなりました。
そして、時には大作を読んで没入感に浸ることもありました。一冊の本を読み切った後の達成感は他のそれと同じで、とても心が晴ればれとなっていました。
最初は何か一つでもよいので、今、自分がしたいことや見聞きしたいことから始めてみるのも良いのではないでしょうか?
服薬と治療
どの本やメディアでも取り上げられていることですが、心筋梗塞を重度に発症した場合、多くの場合、長期的な服薬が必要になると言われています。
もちろん、予後や程度によっては薬を減らしたり変更したりすることもできるのでしょうが、それを判断するのはあくまで主治医であって、自己判断で止めることはできません。
私と薬のつきあい方について詳しく読みたい方はこちら👉
『心筋梗塞の再発予防は薬だけで大丈夫?生活習慣を見直す「未来の安心」』
よく聞かれるのは「薬=改善(治療)か」ということです。これには人それぞれの症状がありますので一概には言えませんが、私の場合は「現状維持」もしくは「悪化を遅らせる」手段だと思っています。
服薬はあくまで治療の一手段で、他には食事や睡眠(休息)や運動など生活習慣の改善による方法も、治療の一手段でしょう。
いずれも「良い」と言われていることはやってみることは大事なんですが、身体の重要な部分のことですので、必ず主治医や専門医と相談してからにしましょう。
今度こそ後悔したくないですよね。
まとめ|退院後は「無理をしない継続」が大切
心筋梗塞の退院後は不安も多いものですが、無理をせず主治医と相談しながら生活習慣を整えていくことが再発予防への第一歩だと感じています。
心筋梗塞の再発予防で大切なのは、特別なことをするのではなく、
- 適度な運動
- バランスの良い食事
- 十分な休息
- ストレスとの付き合い方
- 医師の指示に従った服薬
を無理なく続けることだと思います。
私自身も今なお試行錯誤の途中ですが、「昨日より少し良くなる」を目標に生活を続けています。
